都民ファーストの会 都議会議員の あかねがくぼ かよ子です。R3年11月11日に実施された総務委員会の事務事業質疑にて、青少年のネット被害(個人情報や性的被害など)についての相談がコロナ禍で急増した件について質疑をいたしました。

青少年のインターネットやスマホのトラブル相談窓口「こたエール」

デジタル化の進展とともに、ネット利用に起因する犯罪やトラブルが増えており、令和2年12月には、東京都青少年問題協議会においても、「SNSの不適切な利用に起因する青少年の性被害等が深刻化する中での健全育成」について答申がなされた。
また、青少年のインターネットやスマホのトラブル相談窓口「こたエール」の相談件数は、令和2年度はコロナ禍の中、前年度比で1.6倍以上に増加しており、青少年がインターネットを安全安心に利用できる取組の充実・強化が求められている。そこで、

Q1 青少年がインターネットを安全安心に利用するため、都が行ってきた取組について、伺う。

A1
○ 青少年を取り巻くインターネット環境の急速な変化や、スマートフォンなどの携帯端末所有の低年齢化に伴い、インターネット上で犯罪やトラブルに巻き込まれるケースが生じており社会問題となっている。

〇 都では、青少年がインターネット利用に起因した各種犯罪やトラブルに巻き込まれないように、ネット・スマホのトラブル相談窓口「こたエール」やネットやスマホの安全・安心な利用について学ぶ「ファミリeルール講座」、若者からSNSの安全利用に関する作品を募集する「SNSトラブル防止動画コンテスト」、SNS上でハイリスクな行動を取る青少年や大人を対象にした「ターゲティング 広告」等の各種施策を実施している。

青少年自身の判断能力を培うことが重要

「こたエール」の相談内容の区分としては、個人情報関連(12%)(自身の個人情報をSNSに発信、拡散・悪用などに発展したケースなど)、性的トラブル(9%)(SNSでの出会いや「自画撮り」などから、性的トラブルに陥ったケースなど)が多い。

相談事例を拝見していると、中高生世代の子供がスマホやタブレットを所有することが一般的になって、親の管理外で自分自身の判断で行動することでトラブルがおこっているようだ。
 中高校生世代の子供がインターネットの危険性を自分事として捉え、正しい判断能力を培い、トラブルに巻き込まれる前に危険を察知して、大人に適切なSOSを出せるようにすることが重要と考える。

Q2 青少年の正しい判断能力を培うような取組が重要と考えるが、具体的にどのような工夫を行って取組を進めているのか、伺う。

A2(治安対策担当部長答弁)
○ インターネットの危険性については、多くの青少年が認識しているものの、他人事として捉えてしまっているおそれがあり、危険に際して正しい判断が行えない場合もある。

〇 このため、都では、各種事業において、インターネットの危険性について、青少年に自分事として捉えてもらえるような工夫を行っている。

〇 例えば、「ファミリeルール」講座では、「生徒自身による自主ルール作り」を支援するグループワークや青少年と年代が近い「大学生と考えるグループワーク」を開催するなど、青少年に問題を身近に捉えてもらうための工夫をしている。

〇 今後とも、青少年の正しい判断能力を養い、インターネットを安全安心に利用できるよう取組を進めていく。

SNS、インフルエンサーによる女子中高生向けの普及啓発を

いまやほとんどの中高生にとってインターネットSNSが生活の一部となっているので、より多くの青少年に対して更なる普及啓発が重要と考える。

普及啓発の取組を進める上では、青少年自身にこの問題への興味関心、自分がいつ被害者になってもおかしくない、という当事者意識を持ってもらうことが重要と考える。

特にSNSを通じた性的トラブルについては、圧倒的に若年女性がターゲットにされていることから、集中的に啓発と教育ができるように工夫すべき。

インフルエンサーのSNSなど女子中高生が触れているメディアでの広報や、東京動画の活用など、青少年の興味関心を得られる方法で取組を進めるべきと考えるが、

Q3 都の行うSNSの安全利用の取組について、青少年に興味関心をもってもらうためにどのような工夫をしているのか、伺う。

A3(治安対策担当部長答弁)
○ 「SNSトラブル防止動画コンテスト」では、特別審査員に再生回数の多いユーチューバーを起用する等、若者に興味を持ってもらえるよう工夫を行い、多くの作品の応募を得ている。

〇 また、「ターゲティング広告」においては、青少年向けの広告動画の制作に、若者に人気のイラストレーターを起用するなど、対象の興味関心に合わせた内容を企画し、令和3年8月に広告配信開始後、約一か月の間で、動画の視聴完了回数が120万回を超えるなど、高い効果を上げている。

普及啓発の取組についても工夫して実施していただいていることがわかりました。確実に情報が届くように今後も取り組みを続けていただくよう要望。

総務委員会にて質疑(あかねがくぼ都議)