都議会議員の あかねがくぼ かよ子です。

都民ファーストの会女性活躍推進本部として、児童相談所と子供家庭支援センターの共同施設を視察してまいりました。

 児童相談所はもともとは23区として法的に設置することができませんでしたが、児童福祉法の改正で設置が可能となり、各区が設置を進めているところです。

一方で、練馬区は独自路線で、児相を設置しないと明言し、その代わりに都児相と連携を強める方向へかじを切った例です。

具体的には区の子ども家庭支援センター内に都の児相のサテライトオフィスを設けた形です。このスタイルによって、虐待を防ぐような家庭支援を実現していこうという考え方です。

サテライト型児童相談所

そもそも、家庭内の問題が他人が入り込むことは困難ですし、誰も望んでいません。ですので、必要に応じて支援するというのが基本となります。ここは子供家庭支援センターが役割を担います。(支援)

一方で、子供の身の安全が守られないという問題にならないよう介入が必要になるケースもあります。これは保護者の希望するしないに関わらず、子供を守るため第三者の介入が必要になります。(介入)

「支援」=子供家庭支援センター、「介入」=児童相談所 という役割分担になっていますので、今までは施設も人も分離しているのですが、そこをつなげることで、なるべく介入が必要ない状態を維持する、介入すべき時も早期に対応できる、というメリットがあると思います。

児相のあり方については、これが正解、というものがあるわけではありません。いずれにしても子どもの健やかな成長を守る、家庭だけで抱えきれない問題を行政がサポートしていくという目的は同じです。

子供家庭支援センター

現代の家庭問題は複雑です。ここは支援、ここは介入、と白黒はっきりしている事案はまれです。多くがグレーゾーンであり、何かのきっかけで機能不全になってしまったりすることはあります。グレーゾーンの保護者はご自身も苦しんでいる、助けを求めている(介入より支援が必要)のですから、子供を守ることと同時に保護者を助けること、両方の視点がないと上手くいかないのです。

虐待死などのショッキングな報道ばかりが印象にのこり、そのような極端に問題のある家庭だけが児相のお世話になるとイメージしてしまいがちですが、実態は全く異なりますので、それぞれの家庭に合う支援がなされるよう、工夫して進めてまいります。