【東京都】スクールカウンセラーの配置を充実｜令和3年第4回定例会補正予算

東京都都議会議員・杉並区担当 あかねがくぼ かよ子 です。

2021年11月に行われた東京都議会令和3年第4回定例会補正予算の中で、「スクールカウンセラーの配置を一層充実」させていくことが決まりました。

スクールカウンセラーは、児童や生徒の心に寄り添ってくれる存在です。

成長発達段階にある彼ら彼女らが抱える悩みや課題に対して、専門家としての知識やスキルを活用して、より良い方向に進むよう支援してくれます。

支援により本人たちの不安や苦痛を和らげられるだけでなく、学校の運営体制がスムーズになるなど、他の児童生徒含めた学校全体にメリットをもたらします。

また教職員の負担軽減や、支援により、教育の質が上がる可能性も秘めています。

このようにスクールカウンセラーの配置の充実は、これからの時代、子どもたちの成長や社会に欠かせない要素です。

この記事では、補正予算の概要と、東京都のスクールカウンセラーの現状についてまとめました。

大切なお子様の健全な発達、成長、安心して育ち生きていける社会をつくるためにも、ぜひご覧ください。

スクールカウンセラーの配置について

スクールカウンセラーとは

文部科学省によるとスクールカウンセラーの役割は下記のように示されています。

スクールカウンセラーは、1～7のような児童生徒が抱える問題に学校ではカバーし難い多くの役割を担い、教育相談を円滑に進めるための潤滑油ないし、仲立ち的な役割を果たしている。

1．児童生徒に対する相談・助言
2．保護者や教職員に対する相談（カウンセリング、コンサルテーション）
3．校内会議等への参加
4．教職員や児童生徒への研修や講話
5．相談者への心理的な見立てや対応
6．ストレスチェックやストレスマネジメント等の予防的対応
7．事件・事故等の緊急対応における被害児童生徒の心のケア

文部科学省「スクールカウンセラーについて」（https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/066/gaiyou/attach/1369846.htm）

上の内容からもわかるように、児童生徒が抱える問題をフォローするために、児童生徒本人はもちろんのこと、保護者や教職員への支援も広く行うこととなっています。

近年はストレスに関すること、事件や事故に関わる児童生徒の心のケアへの比重が大きくなっているようです。

東京都の現状

東京都のスクールカウンセラーの配置状況は、小学校、中学校、高等学校いずれも全国トップの高い水準でした。不定期配置の学校はありません。

しかし、小学校や高等学校で週4時間未満の定期配置にとどまっている学校もあるため、より手厚いフォローを受けられるよう、体制を整えてほしいと思います。

東京都のスクールカウンセラーの配置状況【小学校】

東京都のスクールカウンセラーの配置状況【中学校】

東京都のスクールカウンセラーの配置状況【高等校】

東京学校臨床心理研究会について

東京学校臨床心理研究会の役割

東京都の公立学校に配置されるスクールカウンセラーは、「東京都公立学校スクールカウンセラー」と「東京公認心理師協会会員で東京学校臨床心理研究会公認心理師または臨床心理士」です。

東京学校臨床心理研究会は、スクールカウンセラーとしての資質の向上や相互支援・研鑽を目的に活動しています。

こうした一定の基準を持つスクールカウンセラーを配置することにより、より質の高い支援ができると考えます。

参照：東京学校臨床心理研究会HPより（http://sc.tsccp.jp/tokyo-sc/）

令和4年度東京都公立学校スクールカウンセラーはすでに募集終了

第4回定例会補正予算では、令和4（2022）年1月〜3月の期間のスクールカウンセラーの配置の充実が対象となりました。

来年度に当たる、令和4年度の東京都公立学校スクールカウンセラー募集は令和3年10月15日に終了しています。

東京都の未来を担う子供達の健やかな成長を支える人材が選ばれることを期待しています。