令和7年度予算は、一般会計歳出総額が過去最大の9兆1,580億円となりました。新たな戦略をもとに、東京をさらなる高みに引き上げ、改革を加速する第一歩となる予算であると言えます。

世界経済、日本経済の先行きには不透明感がありますが、都の財政は景気変動の影響を受けやすく、引き続きワイズスペンディングにより支出を精査し、社会経済環境の変化にも対応できる財政基盤を確保すると、人が輝き、活力あふれる東京の実現に向けて各種の施策に取り組むことを求めました。


子育て、教育支援

出生数の減少が加速しているなど、一刻の猶予も許されない状況にある中で、都民の共感を得られる施策に果断に取り組み、結婚や子供を持つことを望む人を後押しする施策の展開を求めました。私たちが強く要望してきた保育料の第一子無償化、病児保育の充実、認証学童クラブ制度の創設、都立高校等における昼食提供環境の整備促進など、都民の不安や悩みに寄り添った施策が盛り込まれました。また、子供の主体性・能動性を育む教育の推進、意欲や能力のある若者のニーズに応える留学費用支援、技術系職員や教職員を対象とした大学の奨学金給付制度など、若者の夢を後押しする東京の実現に向け、各種の施策を進めていくとの答弁がありました。こうした、人への投資に関する施策の早期展開を今後も求めていきます。

医療・福祉施策

深刻化する人材不足の問題の解決が急務であり、都民の生命と健康を守る基盤をしっかりと支えていくことを訴えました。医療技術の高度化等により需要の増加する看護職員の定着・確保に向けた取組、民間病院への経営支援、訪問介護事業者の採用費・移動費といった固定費に対する東京独自の支援などを、質疑を通じて提案し、それぞれについて前向きな答弁を得ました。また、私たちの要望に応じ、シルバーパスの早期ICカード化、本年10月からの年間負担額1万2千円への引き下げなど、シニア世代の社会参加を支えるため改善策が知事から示されたことは画期的です。アクティブな長寿社会の実現には、移動手段の確保・改善が欠かせません。利用実態の把握とともに、地域のコミュニティバス、多摩モノレールも対象となるよう、今も求めていきます。

経済政策

ユニコーン企業誕生に向けた支援として、成長期の有望企業を選抜し、高度人材獲得、海外展開の資金等、全方位の支援を開始するとの答弁がありました。また、非正規や短時間勤務の社員から登用を進める役職の新設や、女性管理職の増加に取り組む中小企業に助成するとの答弁がありました。男女間の賃金格差是正や管理職割合の是正とともに、未だに女性に育児の負担が偏っていることから、企業の働き方改革や男性の育児参加を促し、女性がキャリアを諦めずにすむ取組をさらに支援していくことを求めました。加えて、中小企業は東京の経済を支える要であることから、働く意欲の向上や賃上げ、事業承継に取り組む中小企業への力強い支援を求めました。

防災対策

私たちは災害関連死を防ぐ避難所改革を強く訴えてきましたが、衛生的なトイレや温水シャワーの確保に向けた区市町村への補助金創設などが示されたことを評価するものです。首都直下地震のリスクが高まっている現在、必要な設備等の確保により避難所の質の向上を図ることを求めました。また、暑さ対策として、知事から全庁横断のプロジェクトチームを設置し、取組を強化するとの答弁がありました。加えて、都立学校への機材等の配
備、都内競技団体への備品の購入支援、訪問介護ヘルパーへの物品購入支援など、幅広く暑さ
対策が強化されることとなりました。熱中症が増加する時期は目前であり、対策の迅速な執行
を求めました。


環境施策

ゼロエミッション東京の実現に向け、戦略的な都民向け広報の展開、地域工務店の製品開発・技術力向上支援、家庭部門の脱炭素に資する既存住宅の断熱防犯窓改修支援など、具体的な取組を進めるとの答弁がありました。


まちづくり

来年度からホームドア設置に対する鉄道事業者への直接補助の制度を立ち上げ、令和10年度までを目標に整備のスピードアップを図るとの答弁がありましたが、痛ましい人身事故の撲滅に向けた大きな一歩であり、率直に評価いたします。新たな取組が所期の目的を果たすよう取り組むことを求めました。

杉並区のホームドア関連質疑


最後に(都議会自民党による政治資金収支報告書の不記載問題)

今般の都議会自民党による政治資金収支報告書の不記載問題の発生を受け、本定例会初日に「政治倫理条例検討委員会」が設置されました。同委員会においては、都民の信頼を回復できるよう実効性のある条例制定に向けた議論を行うと共に、内容の確認や事実関係の把握を行うべく、都議会自民党の関係議員や政治団体の代表者・会計責任者等の参考人招致を求めていきます。あわせて、連座制強化など、政治資金規制法等の改正による厳罰化も、国に対し求めるものです。今後の都議会における政治倫理の確立に向けた議論へ積極的に参画し、都民のみなさまの信頼を回復できるよう力を尽くしていきます。

私たちは、今後も子育て・教育支援、若者の夢を後押しする施策、高齢者の安全・安心の確保、防犯・防災対策など、都民生活に直結する課題に都民ファーストの視点で取り組み、より良い東京を築いていくべく邁進して参ります。