杉並区選出の都議会議員の茜ヶ久保です。 暑い日が続いていますが、今月は街頭で皆さまに直接訴える活動を増やしています。

それは、猛威を奮っている感染症、covid-19に対して、東京都、杉並区で生活する皆さまにぜひとも事実を伝えたいからです。

テレビ報道では、日々新型コロナについて伝えられていますが、肝心なところ、何をどうすればよいのか、伝わっていないように感じます。

どうしてもコメンテーターの意見にバイヤスが入ってしまう点、国、都道府県、区市町村の行政における役割分担などが整理されていない中での発言は、無責任な主張になりがちです。

そんな時こそ、私たち選んでいただいた地元の議員は、事実に基づき、行政の対応、何が課題なのか、伝えていかなければなりません。

強制力なし!「お願い」しかできない都知事の権限

小池知事が記者会見などで

特措法24条第9項に基づき、要請します

というフレーズをおしゃっていること、聞いたことないでしょうか。

7月7日以降、8月6日現在まで、covid-19に対して、国から定められた法令の枠組みとなっています。

特措法24条第9項では、都知事は、都内施設の使用制限等の協力要請をすることができますが、仮に都知事の協力要請に対して従わなくても、罰則もなければ店名公開などの措置を行うことも難しいという骨抜きな法令になっているのです。

緊急事態宣言時は、特措法45条についても、罰則や営業停止処分などの強制力のある権限は、やはりありません。クラスター発生の時などに、その施設の名称を公開ができるようになるだけです。

どうして第二波が始まったもっと早い段階で、封じ込め(営業停止、検査、隔離)を行わなかったのか。

夜の街とひとくくりにしないで欲しい。しっかりと感染防止対策をやっているのに。一部の地域や業種が感染を広げているなら、そこだけピンポイントで封じ込めをすべきだ。

ガイドラインを守っているステッカーを掲示していても、自己申告では本当にやれているのか保証はない。

これらの課題は、都道府県の知事に対して、実施するために基づく法的な根拠、必要な権限が与えられていない、ことに原因があるのです。

東京都が、今後より有効な対策をとるためには、法体系の整備(特措法の法改正など) が必要なことを、都民の皆さまには、ぜひご理解頂きたく思います。

人口が集中する東京が最も深刻なのに交付金を出し渋る政府

臨時交付金(総額2兆円)を全国の自治体に配分

政府は、新型コロナウイルス対策として、臨時交付金(総額2兆円)の全国自治体への配分額を決定しました。

1次補正での配分では、内閣府が財政力の豊かな大都市ほど少なくなる通常の算定式を用いたため、東京都が都道府県別で9番目の103億円。

2次補正では 東京都への配分額は468億円と前回よりは増えたが、感染数が最も多いのだが、配分額としては大阪以下となりました。

東京都は今まで健全な財政基盤を保つため努力をしてきましたし、日本の経済のエンジンとして成長を支えてきました。

しかし、コロナ禍で東京都の経済も大打撃を受けていますし、今年から都の税収も1兆円単位で減少が避けられないでしょう。今は、東京を支えるために、国からの財政支援が必要なのです。

医療体制を支えるためには、膨大な費用が必要

東京は人口が集中するだけに感染症は蔓延しやすい構造です。また医療体制を支えるためには、膨大な費用がかかります。

杉並区内では4つの基幹病院(河北病院、荻窪病院、東京衛生アドベンチスト病院、佼成病院)が新型コロナ患者受け入れをいただいてます。

新型コロナ患者を受け入れることで、今まで採算が取れていた病院も経営が成り立たなくなります。医療崩壊を避けるためにも、当然、公的資金を投入する必要があります。

新型コロナのために病床を確保している都内の中堅病院では、1ヶ月1億円程度の赤字が出てしまうとも言われています。都内全域で赤字を補填するようになれば、膨大な財政支援が必要であることが想像できると思います。実際に、何箇所かの病院の経営者から、何らかの財政支援をいただかないと、今後継続的な医療提供は非常に厳しいと、私にもご相談をいただいております。

平常時は東京都は不交付団体(経済的に自立していて、国から財政支援を必要としない自治体)として、全国の自治体を支える側でした。今回の有事に際しては、都財政のダメージは非常に大きくなりますので、国から都への財政支援を、手厚くしてもらうことを、都民一丸となって求めていきましょう。

杉並区内の主要駅、スーパー前などで、直接、皆さまに訴えさせていただいたいます。

非常に関心を持っていただいてることを実感しています。引き続き街頭活動も頑張ってまいります。